2023年に読んだ本のまとめ(前編)

 本を読む習慣を取り戻したくて、今年は図書館や本屋さんに意識的に通った。そのおかげか、一昨年は2冊、昨年は7冊だった読書量を、今年は27冊まで増やすことができた。せっかくなのでリストアップしていく。なお、リストの中には小説だけではなくてエッセイや実用書なども含まれている。

 

◎1月(1冊)

●赤と白とロイヤルブルー

 この本から2023年は始まった。読む前と今とでは、感覚も考えることも大きく変わった1冊だ。アメリカ大統領の息子とイギリスの王子が恋に落ちたら…というキャッチーなあらすじの通り、ロマンス小説としても楽しめたが、主人公2人が歴史や伝統に立ち向かっていく姿にわたし自身どこか救われた気がする。これからも大切にしたい作品だ。

 

◎2月(2冊)

●世界 夢の映画旅行

 タイトルの通り、映画の撮影地や舞台の風景が収録された本。図書館で借りて読んだのだが、家に置いて度々読み返せたらいいのになと思った。

 

●暗殺者グレイマン

 Netflixオリジナル作品として映画化された作品。映画がアクションや派手な演出の強い作品だった一方で、原作は丁寧な展開が繰り広げられていて、わたしは原作の方が好きだった。続編を読もうと思っていたのに、いつの間にかまた冬になっていた。

 

◎3月(4冊)

●ロイヤル・シークレット

 『赤と白とロイヤルブルー』を読んだからか、Amazonのおすすめに出てきたので、まんまと読んでしまった。英国の皇太子と記者のロマンスなので、伝統に抗うかどうかで苦悩する部分は『赤と白とロイヤルブルー』と共通しているのかもしれないが、ストーリーの雰囲気はより湿度が高かったように思う。これもいつか自分で買って手元に置きたい。

 

●1793

 斜線堂有紀先生の読書日記で紹介されていたので読んだ作品。スウェーデン発のミステリーということで、期待を裏切らない鬱屈具合だったが、非常におもしろかった。バディものとしてもそうだが、ミステリーとしての構成もおもしろく、早く続編を読まなければとは思っている。が、いかんせん暗い話なので、元気を溜めてからにする。

 

●掃除婦のための手引き書 --ルシア・ベルリン作品集

 短編集で、決して明るい話たちではないのだが、何度も読み返したくなる本だった。作者の経験を元に描かれているようで、アルコール中毒の描写などは生々しさもあった。これもいつか自分の本棚に置きたい。

 

●あの本は読まれているか

 Twitterでフォローしている人が読んでいて気になったので図書館で借りた。禁書とされる本をめぐり、ソ連アメリカ、それぞれで物語が展開していく。同時に、その禁書の作者と愛人の関係、CIAの女性スパイ2人の関係も描かれていく。終盤は読んでいて辛かったが、それでもとても好きな作品だった。装丁も気に入っている。

 

◎4月(2冊)

●片づけのことを考えただけで疲れてしまうあなたへ。

 ここ数年、潔癖症を拗らせて掃除ができなくなっているので、なんとか状況を打開すべく借りた1冊。一回読んだだけでは覚えられず生活に取り入れるのも難しいので、こういう本も買った方がいいんだろうと思う。とにかく物を捨てるところから始めなければいけないなと感じた。

 

フィンランドで気づいた小さな幸せ365日

 海外に行きたいだとか、海外で生活してみたいという気持ちを紛らわすために、こういったエッセイを読んでいる。フィンランドだからこそ、というよりは、筆者の島塚さんだからこその生活という感じだが、それはそれで良かった。

 

◎5月(2冊)

●ロイヤル・フェイバリット

 3月に読んだ『ロイヤル・シークレット』の続編。国民に向け、自らがゲイであることをカミングアウトした皇太子と、皇太子と共にあることで、今までのような自由な生活を送ることが難しくなる記者。2人が考え、選択していく姿や、周りの人々の思惑など、なかなか読み応えのある続編だった。あとは女王陛下がダークホースというか、意外なキャラクターだったので印象的だった。

 

●死刑にいたる病

 映画の予告を見て気になった作品(※映画は見ていない)。読みやすいので一気に読み終えた。最後の(いわゆる)どんでん返しを評価されている作品なのかもしれないが、自分はその終盤で「あ〜そうすか」と思ってしまった。ただ、そこに至るまでの展開はなかなかおもしろかった。また時間があるときに映画も見てみようと思う。

 

◎6月(2冊)

●イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日

 再び、海外に行きたい気持ちを紛らわすための読書である。今回はわたしが一番行きたい国であるイギリスを取り上げた本ということもあり、かなり楽しく読んだ。タイトルのような印象(飾らないのに豊かな暮らし)は、正直そこまで感じなかったのだが、行ってみたいという気持ちはより強くなった。来年以降、円安がどうにかならないものだろうか。

 

●北欧こじらせ日記

 話題のエッセイの1冊目。フィンランドに向ける情熱に圧倒されると同時に、読んでいてとても元気がもらえる本だった。キャリア形成についてや人との繋がり方、言語学習の方法にも少し触れられていて、なかなか盛りだくさんのエッセイだった。

 

大した冊数ではないのに、半分まとめるだけで疲れてしまった。また後日続きをまとめたい。まあ明日で2023年は終わってしまうのだが…。